若いお父さん・お母さんのために はぐくみ

掲載日:2020年3月1日(日)

仕事と子育て~仕事と育児の両立に家事を活用⁉魔法の言葉は「○○○」〜

「息子4歳、ママ歴4年」息子と一緒に親として成長していこう

 早朝、まだ息子が寝ているうちに園服や給食ナフキンにアイロンを掛けながら、頭の中で仕事と今日の夕飯を考える日々です。息子が乳児の頃は目が離せず、仕事と育児の両立に疲弊する毎日。それでも少しずつ、着実に色々なことができるようになる息子を見て、ふと、このままでは仕事に追われて息子との関わりがどんどん減ってしまうのではないかと考えるようになりました。
 そこで一日の中で、仕事と家事、睡眠の時間を除いて、息子に掛けられる時間は何時間あるかを考えました。個人差はありますが通常勤務で働いていれば、一日に一~二時間あれば良い方でしょう。その中には自分の時間も必要です。とにかく時間がない中で、子どもとの関わりを大事にしたい…そんな時、私が考えたのは、家事の時間を息子との関わりタイムにあてる方法です。掃除・洗濯・料理などの家事を息子に手伝ってもらいます。そして手伝ってくれた時に、魔法の言葉をかけるのです。それは「ママ、すごく助かったよ!」という言葉です。この言葉をかけると、子どもは感謝された気持ちだけでなく、〝自分のやったことでママを助けた! 大好きなママの力になれた!〟という思いも持てるのです。もちろん、自分でやった方が早いことも多々あります。時にはこぼしたり、お皿を割ってしまったり…「ママごめんね」とへこむ息子を見て、内心〝やれやれ〟と思いますが、そんな時こそ「そんなこともあるよね。ケガしなかった?」といたわりの言葉をかけます。ママの心の広さを伝えると同時に、相手を思いやる気持ちを育むチャンスです。時には、「疲れた…ママやってー」ということもあります。そんな時は、「いつもお手伝いしてくれてるから今日は大丈夫だよ」と優しく声をかけています。

 我がままばかりで口だけ達者な息子ですが、よくお手伝いをしてくれたり、私をいたわる言葉をかけてくれたりと、息子に癒されることも増えました。

 今、仕事と子育てで手一杯の方、これから両立しようとしている方のお役に少しでも立てたら幸いです。

駒方保育園 保育士 富塚 菜月

~健康コラム~『3月3日は耳の日です』

耳の掃除を正しくできていますか?耳を掃除する時には、次の点に注意しましょう。耳の掃除の目安は、二~三週間に一回程度。なお、耳垢には皮膚を保護したり、虫の侵入を防ぐ役割もあるので、掃除し過ぎないことも大切です。
耳の掃除には耳掻きや綿棒を使います。使用後の耳掻きは、アルコールが含まれたウェットティッシュで拭くなどして清潔に保管しましょう。

この機会に、耳の健康について定期的にチェックするよう心掛けていきましょう。

純粋な心と笑顔にふれるためにふれあい

知的障がいと私達~みんな違ってみんないい~

「セサミストリート」はアメリカで始まった教育テレビ番組です。エルモやビッグバードなど、個性豊かなキャラクターがたくさん登場します。NHKで放送されていた番組を観ていたという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。2017年には自閉症の特性があるジュリアというキャラクターが誕生しています。セサミストリートが伝えたいテーマは〝みんな違ってみんないい〟。それぞれ異なる個性や文化、才能を持つ人達が、お互いを認め合って生きることのすばらしさやその重要性を、さまざまな逸話を交えながら伝えています。

 障がいのある人もない人も、一人ひとり違う思いや考えを持っています。そしてその時の状況や相手によって望んでいることは異なります。困っている理由も解決策も一人ひとり違います。「普通の人」と「普通じゃない人」がいるのではなく、誰もが違っていて、誰もが同じ存在です。

 あなたの得意なこと、苦手なことは何ですか?皆さんそれぞれにあると思います。そしてそれは知的障がいの人達も同じです。知的障がいの人の行動を〝普通とは違う〟と疑問や不安に感じるのは、私達が知的障がいの人達の世界を知らないからではないでしょうか。

 知的障がいの人達のことを、ぜひ知ってください。それを知ることで、私達の世界も広がります。
 私が両手をひろげても/お空はちっとも飛べないが/飛べる小鳥は私のように/地面を速くは走れない/私がからだをゆすっても/きれいな音は出ないけど/あの鳴る鈴は私のようにたくさんな唄は知らないよ/鈴と、小鳥と、それから私/みんなちがって、みんないい

金子みすゞの『私と小鳥と鈴と』という詩です。みんな違ってみんないいのです。誰もが相手のことを思いやることができる世界は、優しさで満ちあふれています。〝障がいがある人もない人も、お互いを認め合い、支え合う。そんな日常があたりまえになれば〟と願っています。

障がい者支援施設 泰山寮 生活支援員 西尾 美緒

いつまでも穏やかな日々を送るためによりそい

介護施設のターミナルケア あなたはどのように最期を迎えたいですか?

ターミナルケアとは、医学的な処置を施しても回復の見込みがない方に対して、無理な延命処置は行わず、人間らしい最期を迎えていただくための援助のことです。多くの介護施設では、このターミナルケアに取り組み、介護職員をはじめ、施設の職員も悔いが残らないようさまざまなことを実践しています。

 特別養護老人ホーム高浜安立荘では平成16年よりターミナルケアに取り組んでいます。ターミナルケアでは、ご利用者のこれまでの生活歴を大切に援助していけるよう、ご家族にもご協力いただいています。何年も行けなかった思い出の地やお墓参りなどへの外出を援助。ご家族が希望されればご自宅への外出も行い、嘱託医の協力もあって、ご自宅で最期を迎えられた方もいました。施設にご家族が泊まることも可能で、ご家族と最後まで一緒に過ごされた事例もありました。お風呂が好きな方には、状態を確認しながら無理のないよう入浴していただくこともできます。

 施設職員に対して看取り後にアンケートを実施します。【行って良かった援助は?/悔いが残る援助は?/学んだことは?】といった振り返りを行います。これらを繰り返すことで日々の大切さを実感し、普段の援助にも活かしています。介護施設での最期の迎え方は自由です。私達介護員は、施設に入所された数年のご利用者しか知りませんが、長い人生の最期の時をお手伝いできることにやり甲斐を感じています。悔いが残らないよう、どのような最期を迎えたいのかを考えてみてはいかがでしょうか。

特別養護老人ホーム 高浜安立荘 グループリーダー(介護員) 三久 将弘