三徳くん!! 第2話

掲載日:2012年2月20日(月)

ある暖かい日のことです。
三徳くんの学校に転校生がやってきました。
「はじめまして、となりの山の街から来たロビンです」
ロビンくんは緊張のせいか、声がすこし震えていました。

ロビンくんは三徳くんの席のお隣になりました。
「よろしくね、ロビンくん」
「あ、こちらこそよろしくね。えっと・・」
「ぼく三徳っていう名前だよ」
「よろしくね、三徳くん」

ロビンくんはすこしホッとしました。「よかった、お友達ができそうだ」

学校の授業が終わったとき、ロビンくんは勇気を出して三徳くんに言いました。
「ねぇ、三徳くん、よかったら今日いっしょに帰らない?」
「うん、もちろん。いっしょに帰ろう」と三徳くん。

いっしょに帰りながら、ロビンくんと三徳くんはたくさんおしゃべりをしました。
「ねぇ、三徳くん。ぼく、今日はとっても緊張していたんだ。でも三徳くんのおかげで緊張が少し解けたよ」

三徳くんは、お師匠さまのこんなお話を思い出しました。
「誰でも知らない場所に行くと不安に感じるものじゃ…。よいか、三徳。自分がしてもらいたいと思うことを相手にしてあげるのじゃ。すると相手も喜び、自分も嬉しくなるのじゃ」

三徳くんはロビンくんにお師匠さまに言われたことをロビンくんにも話しました。
「だからぼく、新しいお友達にはたくさん話しかけようって思っていたんだ。きっとその子も不安な気持ちがへるんじゃないかなと思って。だって、ぼくも逆の立場だったら困るもん。何をしゃべっていいかわからないしね」少し照れたように言いました。

「ぼく、うれしかったよ。ありがとう」
ロビンくんもなんだか少し照れているみたいです。

三徳くんはお師匠さまに教えてもらったことが、すこしわかったみたいでした。

もちろん人によって違いますが、一生のうちで平均約3万人と出会い、そのうち親しく会話を持つのが300人、友人と呼べるのが30人、親友と呼べるのが3人だとか…。三徳くんのように自分がしてもらいたいことを周りの人にしてあげましょう。笑顔に出会う回数が多ければ多いほど、みなさんも幸せを感じることでしょう。